膣のゆるみの原因は?
対策方法や膣トレ法も解説

膣のゆるみTOP

 

膣のゆるみは加齢や出産、運動不足などさまざまな要因から生じ、尿漏れなどの症状や性交時の満足度に影響します。膣のゆるみはこれらの問題を引き起こすだけでなく、それ自体が健康状態の重要な指標でもあります。

 

この記事では膣のゆるみの原因や、膣のゆるみで問題となる症状などを解説していきます。膣のゆるみの改善方法膣トレ法なども紹介していますので、ぜひ、参考にしてください。

 

膣の構造とゆるみの原因

まずは膣の構造とゆるみが起こってしまう原因について解説していきます。原因となるのは、加齢、出産、運動不足、姿勢、肥満…などが挙げられます。詳細を確認していきましょう。

 

膣のゆるみの原因その①加齢

膣の構造

膣のゆるみの主な原因として「加齢」が挙げられます。年齢を重ねると共に、体全体の筋肉が弱くなり、骨盤底筋もまた時間とともにその弾力と力を失います。

 

骨盤底筋群膣・尿道・肛門を含む重要な器官を支えていますが、筋肉が弱くなると、膣のゆるみが生じる可能性があります。

 

特に、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少すると、骨盤底筋の強度と弾力性に影響します。

 

エストロゲンは加齢とともに自然に減少し、これが骨盤底筋や膣壁の健康に影響し、ゆるみが起こってしまう要因となるのです。

 

さらに、閉経後の女性はエストロゲンの急激な減少により、膣の萎縮(いしゅく)などの可能性もあり、これも膣のゆるみを引き起こす要因となります。

 

膣のゆるみの原因その②出産

出産

 

出産」が膣のゆるみの原因となることも挙げられます。赤ちゃんを出産する際には、膣と骨盤底筋が伸ばされます。特に、自然分娩の場合、大きな力が膣と骨盤底筋にかけられます。その結果、筋肉組織の弾力性が損なわれ、膣のゆるみが発生する可能性があるのです。

 

さらに、出産時の裂傷エピシオトミー(会陰切開)が行われた場合、筋肉への損傷がより大きくなることがあり、出産後の回復期間中にも膣のゆるみが続く可能性があります。

 

しかし、出産が必ずしも膣のゆるみを引き起こすわけではなく、人それぞれ体質や回復力は異なり、適切なリハビリテーションやケアが行われれば、膣のゆるみは改善可能です。

 

出産は女性の体に多大な負担をかけるイベントであり、生命を育む驚異的なプロセスでもあります。

 

その結果として生じる膣のゆるみも、適切なケアと理解をもって接することで、女性自身の身体への理解を深める一助となります。

 

膣のゆるみの原因その③運動不足

 

「運動不足」もまた、膣のゆるみを引き起こす可能性がある要因です。筋肉は使わなければ衰え、これは骨盤底筋群にも該当します。

 

座ったままの仕事や運動不足、長時間の立ち仕事など、特定の生活習慣によって弱くなる可能性があります。

 

正常な骨盤底筋群は、尿道や肛門などの器官を支え、機能を維持する役割も果たしています。

 

しかし、筋肉が弱くなり機能が低下すると、体内の圧力バランスが崩れ、膣のゆるみが発生する可能性があるのです。

 

運動不足による膣のゆるみは、定期的なエクササイズにより改善が期待できます。

 

特に、骨盤底筋を鍛えるエクササイズ、いわゆる「膣トレ」「ケーゲル体操」などは、膣のゆるみを改善し、予防する効果があると広く認識されています。

 

膣のゆるみの原因その④姿勢

 

「姿勢」も膣のゆるみに影響を及ぼす可能性があります。特に、長時間座り続ける職業についている人や、高いヒールなどを頻繁に履いている人は注意が必要です。

 

バランスの悪い姿勢は、継続的にストレスを与えつづけ、筋肉の緊張と弛緩のバランスを崩し、結果的に膣のゆるみを引き起こすことがあります。

 

特に高いヒールを頻繁に履くことは、骨盤の位置を不自然に変え、筋肉のバランスを崩す可能性があります。長期的に考えると、骨盤底筋群の機能低下や膣のゆるみにつながる可能性があります。

 

問題を改善する一つの方法は、日常生活における姿勢の見直しです。適切な座り方、立ち方、歩き方を意識することで、骨盤底筋群への負担を減らし、膣のゆるみを防ぐことができます。

 

また、適切な靴を選び、高いヒールの頻繁な使用を避けることも重要です。毎日の小さな変化が、長期的な健康状態に大きな影響を及ぼすことを忘れないように心がけましょう。

 

膣のゆるみの原因その⑤肥満体型

肥満

 

「肥満体型」もまた、膣のゆるみを引き起こす原因の一つです。骨盤底筋群が体の重要な部分、特に膣を含む内部器官を支えているため、明らかな体重オーバーの人などは注意が必要です。

 

肥満は、体重による直接的なストレスだけでなく、炎症の原因となり、全身の筋肉の機能を低下させる可能性があります。

 

筋肉の弛緩と緊張のバランスが崩れ、結果として膣のゆるみにつながる可能性があるのです。

 

問題を解決するには当然ながら、適度な食事運動をするという健康的な体重の維持です。適切な食事と運動を通じて体重を管理することで、骨盤底筋群の健康を維持し、膣のゆるみを防ぐことが期待できます。

 

膣のゆるみで問題となる症状は?

 

膣のゆるみが原因で問題となる症状に関して考えられるのは下記のような症状です。

 

それぞれ詳細を確認していきましょう。

 

問題①性交時の満足度が低下

膣のゆるみは、本人だけでなく男性パートナーにとっても性交時の満足度を低下させる可能性があります。膣のゆるみが進むと、性交の際の快感や満足感が薄れる可能性があります。

 

さらにいうと、女性の自尊心自己評価にも影響します。性生活がうまくいかないという感覚は、パートナーシップに対する不満やフラストレーションを生み出し、時には恋愛関係や結婚生活に悪影響を及ぼすことも考えられます。

 

自分の自信がなくなると、セックスへの意欲を低下させ、性的な活動から遠ざかることにつながる可能性も否定できません。女性のメンタルヘルスにも大きな影響を及ぼし、うつ病不安障害などの可能性も考えられます。

 

膣のゆるみは単なる身体的な問題以上のもので、女性の心理的な健康、人間関係、そして生活の質全体に影響を及ぼす可能性があります。医療的なアプローチだけでなく、心理的なサポートも必要です。

 

問題②尿漏れ

膣のゆるみは、尿漏れに悩まされる可能性もあります。

 

骨盤底筋が弱くなることにより、膣だけでなく、尿道と膀胱を支える能力も失い、力を入れたときや咳をしたとき、あるいは笑ったときなどに尿が漏れ出る「ストレス尿失禁」と呼ばれる症状が生じることが考えられます。

 

尿漏れは生活に支障が出て、心理的な苦痛をもたらします。急に尿が漏れ出すことから、外出を控えるようになったり、人前で恥ずかしい思いをすることから自己尊重感が低下するなど、女性の精神的な健康にも影響を及ぼします。

 

また、尿漏れによる不快感や恥ずかしさから、社交活動を制限したり、仕事や趣味に集中できなくなったりすることも考えられます。

 

問題③膣ナラ

膣のゆるみが進行すると、意図せず空気が膣内に入って音が出る、いわゆる「膣ナラ」という現象が起きることがあります。性行為の際や運動時、あるいは日常生活の中で姿勢を変える時など該当します。

 

膣ナラ自体は健康に影響を及ぼすものではありませんが、これも女性自身がこの現象を恥じらいを感じ、精神的ストレスを感じることがあります。

 

特に、パートナーとの性行為中にこれが起きると、自信を失ったり、性行為そのものが恥ずかしくなってしまったりする可能性も考えれます。

 

また、膣ナラは膣の筋肉の弛緩を示すサインでもあります。したがって、膣のゆるみによる他の問題(例えば、尿漏れや性交時の不快感など)を予防するためにも、膣ナラが起き始めたらその原因を調査し、適切な対策を取ることが重要です。

 

問題④お風呂のお湯が入る

膣のゆるみが進行すると、お風呂から上がった後にお湯が膣から漏れ出る現象が起こることがあります。

 

こちらも、この症状自体が健康に影響を及ぼすものではありませんが、膣の筋肉が弱くなり、適切に膣口を閉じることができなくなっていることを示しています。

 

前述の尿漏れや膣ナラといった他の問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

 

また、お湯が膣内に入りやすい状況は、感染症のリスクも高める可能性があります。

 

膣内は自身のバランスを保つための微生物群が存在していますが、お湯や他の液体が流入すると、そのバランスが崩れ、酵母感染症などの問題を引き起こす可能性もあります。

 

▼「お湯漏れ」に関する記事はこちらも参考にしてください

 

問題⑤骨盤臓器脱(性器脱)

骨盤底筋の弛緩による「膣のゆるみ」は進行すると、膣や子宮などの骨盤内の臓器が正常な位置から下降、あるいは膣を通って体外に突出することがあります。このことを骨盤臓器脱(性器脱)と言います。

 

骨盤底筋の弱体化は、加齢、出産、運動不足、長期間の重いものを持つなどにより発生します。これらの要因が組み合わさることで、臓器がサポートされず、正常な位置を保てなくなってしまうのです。

 

性器脱は、日常生活における不便を引き起こすだけでなく、体調不良や痛み、さらには感染症のリスクを増加させる可能性もあります。特に、性交渉時の不快感排尿・排便困難肛門付近での不快感などが発生することがあります。

 

 

膣のゆるみに関する、よくある勘違い

 

パートナーが満足できないのは膣がゆるいことが原因?

膣のゆるみは男女ともにセックスの満足度が低下してしまう可能性はたしかにあります。

 

しかし、膣のゆるみだけが原因と断定はできません。性的満足度は物理的なフィット感だけで決まるものではありません。

 

感情的結びつき、信頼感、互いのコミュニケーション、愛情表現、前戯など、心理的な要素が大きな役割を果たします膣のゆるさが性生活の質に影響を及ぼすことは確かですが、それは全体像の一部に過ぎません。

 

ただし、感情的な部分以外の身体的な繋がりに関しては満足感を得られない可能性も否定できません。そのために骨盤底筋トレーニング等で筋肉を鍛えることも、膣の健康に対する自信を持つ手段の一つとなり得ます。

 

セックスをたくさんすると膣がゆるくなる?

「セックスを頻繁に行うと、その結果として膣がゆるくなるのでは?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、これは誤解に基づく思い込みです。膣のゆるみと性行為の頻度には直接的な関連性はありません。

 

膣は本来、性交時には伸縮して男性器を受け入れ、その後は元の形に戻ることができる構造をしています。

 

これは出産時にも同様で、赤ちゃんを出産した後も、時間を置けば膣は元の形に戻ろうとします。この伸縮性は、適切な身体ケアと健康的なライフスタイルにより維持することができます。

 

膣のゆるみ・膣圧の計測方法は?

 

膣のゆるみや膣圧を自身で感じることは困難です。しかし、医療機関や一部の専門店では、それらを客観的に計測する方法もあります。

 

代表的な方法として、膣圧測定器を使用することが挙げられます。膣の内部の圧力を計測するもので、測定器を挿入し、膣内部の筋肉を収縮させた際の圧力を読み取ります。出力された値から、膣圧の強さや膣のゆるみ具合を判断します。

 

また、一部の医療機関や専門店では、より直感的に膣圧を把握するためのトレーニング用具の提供もおこなっています。ただし、これらの計測方法もあくまで参考例であり、必ずしも膣のゆるみの全てを反映するものではありません。

 

膣のゆるみは個々の生活習慣や体質、年齢、出産歴など様々な要素により左右されます。したがって、具体的なケア方法や改善策を求める際には、必ず専門的な意見に耳を傾けることがおすすめです。

 

膣トレの方法は?膣圧アップ・膣縮小のトレーニング方法

 

膣トレ、すなわち膣圧を上げ、膣を縮小するためのトレーニング方法は多岐にわたります。最も一般的で効果的な方法は、「骨盤底筋トレーニング」です。具体的なトレーニング方法について解説していきます。

 

ケーゲル体操

 

骨盤底筋は膣や膀胱、直腸などを支える役割を担っています。これらの筋肉を鍛えることで、膣圧が上昇し、膣の縮小効果が期待できます。

 

具体的なトレーニングとしては、ケーゲル体操があります。座った状態で膣を締めたり、開いたりする運動で、日常生活の隙間時間にも実践可能です。

 

膣トレグッズ

また、膣トレ用のグッズも市販されています。ウェイトを膣内に入れて骨盤底筋を鍛えるものや、振動で筋肉を刺激するものなどがあります。

 

ただし、膣トレはコツが必要で、間違った方法で行うと逆効果になることもあるため注意が必要です。初めての方は専門家に指導を仰ぎ、正しいフォームを身につけましょう。

 

有酸素運動

また、骨盤底筋トレーニングだけでなく、全身運動も膣圧アップに役立ちます。有酸素運動や筋トレなどを組み合わせることで、全体的な筋力アップと体調改善にもつながります。

 

膣のゆるみ対策は、体全体の健康管理とも密接に関わっています。

 

当クリニックでも「膣のゆるみ」に関するお悩みの相談を受けつけています

 

当クリニックでも「膣のゆるみ」に関するお悩みについて相談を受け付けています。膣のゆるみのほか、お湯漏れ・尿漏れ、性交痛など女性特有のお悩みに対応しています。まずは下記お問い合わせフォームよりご相談ください。

 

無料相談はこちらから

 

「膣のゆるみ」に関連する施術ページ

 

お湯漏れ・尿漏れにお悩みの方

性交痛などのお悩みをお餅の方