2013.06.03

母の味

その季節になると必ず思い出す母の味があります。

お正月のお煮しめやお雑煮に始まり、風呂ふき大根 おでん 豚汁 白菜漬け、たけのこの出盛りの時は木の芽和え 炊き込みご飯 わらびや蕗やわかめとの炊き合わせ、夏はきゅうりとなすのぬか漬け、紅ずいきの煮物、鯖に脂が乗って来ると柿の葉寿司も自家製でした。

先日 八百屋の店先で和歌山産の新生姜を見つけて それらのことを急にふと思い出しました。

梅雨入りする頃に必ず登場する、香りの良い新生姜を薄切りにして甘酢につけたものが日々の食卓に載っていたことを。

食いしん坊の母は 旬の美味しいものを自分の好みで出していたのでしょうし、その頃の私は「またか」と言った気持ちでただ出されるままに口に運んでいたように思います。

時が流れて 今となっては遠い思い出ですが 俳句も嗜んだ情感豊かな母に育てられたのに 良いところのひとつも引き継ぐことなく、なんて自分は味気ない生活を送っているんだろう?と反省することがたまにあります。

だからというわけではありませんが 大ぶりの新生姜を買い求め、久しぶりに甘酢漬けを作ってみました。

もう何十年も食べていない幻の味をどこまで再現できるでしょうか?

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